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「瑞」歌詞集

1.冬場の死神

 

 

年末何かと忙しいのさ

骨の浮いた身体をきしませながら

不幸の手紙の宛名を書いて

命を刈り取り、息を止める

 

 

冬場は何かと忙しいのさ

痩せた身体をきしませながら

誰かの寝床の枕について

命のろうそく吹き消すのさ

 

 

消えるよ、消えるよ、いつかは消える

 

 

寒さ照らす光は誰かを救い

吹き抜ける風で飛ぶ命もある

運が尽きた時が終わりの時さ

その時を待つ冬場の死神

 

 

今年は何かと忙しいのさ

走り回り身体を軋ませながら

鎌で間引き間引き間引き間引き倒して

気づかぬうちに種をまいていた

 

 

消えるよ、消えるよ、いつかは消える、だけど

灯るよ、灯るよ、どこかで火は

 

寒さ照らす光は誰かを救い

吹き抜ける風で飛ぶ命もある

運が尽きた時が終わりの時さ

その時を待つ冬場の死神

 

 

 

 

2.折鶴

 

困惑する幸せが  一人歩きはじめた

何気なく装っていた  能面は

ボロボロと 崩れてゆく

 

どんなに綺麗に折り紙を折っても

真っ赤な鶴はずっと飛べないまま

 

ポツんと1人 ワインで染めてく

疼く心の傷を かき消すように

赤に響く 恰好のまと 打って打ち続けて

あたらない 真ん中を

はずしてく

 

途方に暮れるためらいながら都会の雨は寂しい

何気なく隠してた 能面は

バラバラに 崩れてく

 

どんなに綺麗に着飾っていても

真っ赤な鶴はずっと飛べないまま

 

ポツんと1人 ワインで染めてく

騒ぎたてる衝動を おさえていたくて

赤に響く 恰好のまと 打つのをやめたの

あたらない 真ん中を

ずっとみつめた

 

ポツんと2人 愛に生きてゆく

だましていた時間を 取り戻したくて

赤に響く  哀艶(あいえん)のまと 強く抱きしめて

あてれなかった 心が奥

ほどけてく

 

 

 

 

 

3.麗を待つ娘

 

前髪を止めて

雪の上踏みしめる

花も実もまだ先の

春を待つ娘

 

冬の寒さは嫌い

夜の月は綺麗

ヒバリの声を聞きたい

春を待つ娘

 

長い夜も

いつか日の光は射してくる

 

前髪を止めて

雪の上踏みしめる

花も実もまだ先の

春を待つ娘

 

 

優しい人が良い?

強い人が良い?

理想は飛車なの

春を待つ娘

 

未だ見ぬあなた探して

色付く時を待ちわびてる

 

前髪を止めて

雪の上踏みしめる

花も実もまだ先の

春を待つ娘

 

白から黄色

唇に紅を

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