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『名無しの虎臥丸』

 

目を閉じるより暗い闇

手元の光を包む闇

誰もが恐れたその中を

誰かが歩いたその話

 

 

ピカレスクからメメント・モリへ

そして誰かの寝物語に

 

右から届いた噂話

前へと止まらぬ時間の渦

横へと伸びる光の先は

夢の跡道の上

 

まぶたの奥まで刺す光

全てをさらすその光

誰もが知りたい真実を

誰かが隠したその話

 

ノン・フィクションからコメディへ

そして誰かの寝物語に

 

左から見える花畑

後ろから刺す罵詈雑言(ばりぞうごん)

下から伸びる闇の手の先は

 

 

賽を振って、駒を進め

盤面の色はすぐ変わる

 

 

右から届いた噂話

前へと止まらぬ時間の渦

下から伸びる闇の手の先は

左から見える花畑

後ろから刺す罵詈雑言

横へと伸びる光の先は

夢の跡道の上の

 

 

 

 

 

 

 

 

『ジョゼ』

去り際は

以外と呆気なくて

カラカラした

笑顔で送り出された

 

別れの理由は

いくつもあり

それで僕が

君から逃げ出しただけ

 

思い出せるのは

あの日の卵の味

美味しかったな

 

僕のスケベ

咎める事も無かった

君の全て

受け入れる覚悟も無かった

 

力の無さを

いつも感じて僕は

笑顔のまま

君から逃げ出しただけ

 

思い出せるのは

焦げた魚の匂い

少し苦かったな

 

 

狡さ、緩さはお互い様で

いつか来るさ別れは突然で

きっともう二度と会わないよ

 

進む、止まるも結局自分で

逃げて、逃げて見て見ぬフリをした

僕は逃げ出した

 

情け無さを笑っておくれよ

ジョゼ

 

 

 

 

 

『マリゴールドとテキーラを』

 

 

夜になっても暑さは抜けない

終わりの無いステップを踏み続ける

夜こそ本当の祭り

朝になる頃には湖ができる

 

 

これは悲しみ

それは寂しさ

1人でいるのは慣れてるはず

 

 

マリーゴールドとテキーラを

笑うために用意してくれよ

骨と皮になるまで

一緒に踊ろうよ

 

 

 

冷静沈着でいる事が

大人になる為に必要であって

ただただただギターの前では

はしたなくても良い熱くありたい

 

 

淋しいならば

辛いならば

今だけは忘れていたい

 

 

マリーゴールドとテキーラを

笑う為に用意してくれよ

骨と皮になる頃

一緒に眠ろうよ

 

 

 

白い歯と

黄色い花

その奥は

真っ赤に燃えている

 

 

 

マリーゴールドとテキーラを

笑う為に用意してくれよ

骨と皮になる頃

一緒に眠ろうよ

マリーゴールドとテキーラを

笑うために用意してくれよ

骨と皮になるまで

一緒に踊ろうよ

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